ロッキー・ステップ

投稿:   斉藤 隆夫 氏     2021.03.07

時間がありましたので駄文をもう一つお送り致します。
何か世の中コロナで澱んでいる気が致しますね。
震災から10年経とうとしておりますが心の中の傷跡はそんなに簡単に癒えるものでは無いことは明らかですね。


※ 画像をクリックすると拡大表示します


 アメリカのフィラデルフィアは独立記念関連の史跡や文物が数多く残っていることで有名ですがもう一つ映画「ロッキー」の舞台になったことでも有名です。特に小高い丘の上に立つフィラデルフィア美術館の正面玄関へ続く幅広い石造りの階段をスタローンが駆け足で登り切った所で振り返り、ガッポーズを取るシーンがアメリカンドリームを為し得た喜びを暗示しており、シリーズ化された映画の中でも何回か同じシーンが出てきているので、天気の良い日などは階段の下から駆け上りガッポーズを取る人が絶えないそうです。私が着いた日はあいにくの雨で、走って登るには足下が滑りやすいし。万が一転んでも格好が悪いし,駆け足で登りたい気持ちを抑えてゆっくりと登る事にしました。


 階段を上りきった所にロッキーのリングシューズの記念プレートが埋め込まれており、観光客は思い思いに記念写真を取っておりました。フィラデルフィア美術館はパルテノン神殿を模して建造されており,彫刻は古代ギリシアに倣った彩色が施されています。日本人の美的感覚からは少し離れている気が致しました。


 映画がヒットした要因の一つにスタローンがイタリア系であり、アメリカにおいてアングロサクソン系から低く見られていた事と無縁ではないと思います。イタリア系の人間がアングロサクソンが支配する社会で頭角を現すことに多くの人が心の中で喝采を叫んだのではと思います。また同じように「刑事コロンボ」がヒットした要因の一つにピーター・フォークがイタリア系でありドラマ上とは言えアングロサクソン系の上流階級の犯人をじわりじわりと追い詰めて行く繰り返されるお決まりのパターンが日頃抑圧されている階層の人々の溜飲を下げ得た事は間違いないでしょう。階段の下にはロッキーの銅像もありますが当初は階段の一番上に設置されていたと聞いております。


 階段の上から町並みを見るとジョージ・ワシントンの騎馬像が小雨煙るフィラデルフィアの町並みを眺めている様に見えますがこの景色は「ロッキー」の第1作目の映画に同じアングルから見た場面がありますが、町並みはビルが建て替えられたらしく少し違っていました。最初に映画が封切られてから歳月が随分経っていることが実感されます。

 もしどなたか今後フィラデルフィアを訪れ、階段を走って上る機会がありましたら是非ランニングシューズを持参される事をお勧め致します。


--------


おまけ:
ロッキーの人形の前での記念撮影スポットです。実は悪乗りして私が最初にポーズを取って撮影したら同行のご夫妻も真似して撮影致しましたので 撮影させていただきました。



inserted by FC2 system